贈られた植物が、
その後どう育っていくか

贈った植物は、手渡した瞬間で終わらない。 水耕仕立てなら根の伸びや水の減り方が写真越しにも伝わるので、 離れていてもその後の成長を分かち合いやすい。渡したあとに、もうひとつ続いていく時間について。

水の中に伸びる、水耕栽培の植物の根

植物を贈ったあと、ふと思い出す瞬間がある。 「あの子、元気にしてるかな」。渡した日の姿を思い浮かべながら、 今ごろどんなふうに育っているのだろうと考える。

花束なら、その問いはあまり意味を持たない。数日で役目を終えるものだから。 でも植物は違う。渡した瞬間が始まりで、そこから先の時間のほうがずっと長い。

「渡した後」を想像する時間

贈り物というと、選んで、包んで、渡すところまでが主役になりがちだ。 けれど植物を贈った経験がある人なら分かるはずだけれど、 渡したあとに相手の部屋でどう過ごしているかを想像する時間も、実は贈り物の一部になっている。

窓辺に置かれているだろうか。水はちゃんと足してもらえているだろうか。 そんな想像は、贈った側にとってもささやかな楽しみになる。

根が伸びていく様子は、写真越しでも分かる

根が、のびていた。透明な器で育てるということでも書いたけれど、 水耕仕立ての植物は、透明な容器の中で根がどんどん伸びていく様子が目に見える。 土に植わっていたら分からない変化が、水耕栽培だと写真1枚でも伝わってしまう。

贈った相手から「根、こんなに伸びてきたよ」という一言をもらえたら、 それだけで渡したときの姿とのつながりを感じられる。育っている証拠が、目に見える形で届く。

育っていく報告をもらう、という贈り物のかたち

遠くに住む家族に、植物を贈るならでも触れたように、 水耕栽培のお世話は容器の水位を見るだけとシンプルなので、 贈られた側にとっても続けやすい。だからこそ、途中経過を報告してもらいやすい贈り物でもある。

渡したときの一度きりの「ありがとう」だけでなく、 数週間後、数ヶ月後にふと届く「元気に育ってるよ」という報告。 贈る側にとっては、それが思いがけず嬉しいものになる。

渡した瞬間より、そのあと育っていく時間のほうが、実はずっと長い贈り物になる。

誰かに植物を贈るときは、渡す瞬間だけでなく、 そのあと育っていく時間まで含めて贈っているのだと思う。 想像したり、報告をもらったりしながら、贈った側の時間も少しずつ続いていく。

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